ynkby's blog

正しく考えるというのは難しい

なぜ民間医療はなくならないのか

太陽と月―古代人の宇宙観と死生観 (日本民俗文化大系) 作者: 谷川健一 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 1994/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る なぜ民間医療はなくならないのか ガンなどの難病にかかった時、病院の治療を拒否し、民…

なぜ日本は仏教国になったのか 『日本人の神』

日本人の神 (河出文庫) 作者: 大野晋 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2013/12/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 日本は仏教国と言われたりするが、本当だろうか。昔はそうだったのかもしれないが、今もそうだろうか。お寺はいっぱいあ…

「旧土人」の意味

「土人」の意味は、土着の人であったり、未開人・野蛮人であったりする。では、「旧土人」とはどういう意味か。まず「旧」から考えよう。昔は土人だったが、今はそうではない人という意味だろうか。「旧法」が「今は使ってない昔の法」であるように。それと…

土人の無常

むかつく人間に「土人!」と罵声を浴びせかけたりするシーンがあったりするが、「土人」とはどういう意味か。未開人・野蛮人といった感じで使われるが、もともとはその土地の人という意味だった。「〇〇地方の土人」というと、〇〇地方に住んでいる土地の人…

オスプレイは不時着したのか墜落したのか

ちゃんと定義して、定義通りに使っているなら、どっちでもいい。 しかし、オスプレイ配備の可否の根拠とするためにやっているのなら、つまり、不時着なら配備可能になり、墜落したから配備不可になるというためなら、不毛である。 墜落とか不時着の定義には…

日本人は時間に正確なんじゃない、遅刻に厳しいんだ

遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成 作者: 橋本毅彦,栗山茂久 出版社/メーカー: 三元社 発売日: 2001/08 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 89回 この商品を含むブログ (24件) を見る 日本人は時間に正確だという。電車はダイヤ通り正確に動くし…

言葉狩りをするものは言葉を饅頭と考えているのか

ソシュールの思想 作者: 丸山圭三郎 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1981/07/15 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 36回 この商品を含むブログ (19件) を見る 箱の中に、饅頭が詰まっているとする。饅頭を一つ取り去ると、そこに饅頭のない隙間がで…

寛容と和は、どうちがうのか

和の思想 異質のものを共存させる力 (中公新書) 作者: 長谷川櫂 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2014/07/11 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 日本の建築を見ると、西洋型の家に、畳とかが違和感なくなじんでいたりする。こういうのが…

天皇は立法者ではなく現人神

アニミズムの濃い村をみると、村の慣習を変えることは内部者にはできない。 中国雲南省のワ族には、首狩りの慣習があった。それは別に人殺しが好きだったからやっていたわけではない。焼畑農耕の豊穣を祈るために、一年のうちある期間だけ行う農耕儀礼であっ…

天皇の戦争責任論の意味

日本は、経済発展した今でもアニミズムが生き残っている。日本の信仰として生きている神道が、それを体現している。精霊・神々が存在し、霊能者シャーマンが活躍する、アニミズム的神話世界を継承している。 普通、アニミズム段階にある世界は、近代主権国家…

なぜトックはもちもちしていないのか

照葉樹林文化の道―ブータン・雲南から日本へ (NHKブックス (422)) 作者: 佐々木高明 出版社/メーカー: 日本放送出版協会 発売日: 1982/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 照葉樹林文化ではないからだ。 日本の文化、食文化を語るうえで…

会議がながいわけ 『忘れられた日本人』

忘れられた日本人 (岩波文庫) 作者: 宮本常一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1984/05/16 メディア: 文庫 購入: 49人 クリック: 366回 この商品を含むブログ (215件) を見る 戦後に残された伝統日本をフィールドワーク。著者は、対馬とかを旅し、村々の…

政治家は政策を勉強すべきなのか

小泉純一郎 ポピュリズムの研究―その戦略と手法 作者: 大嶽秀夫 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2006/11/01 メディア: 単行本 クリック: 24回 この商品を含むブログ (16件) を見る 政治家は政策を勉強すべきなのか。良い政策を実現するのが政治家…

「強敵」と書いて「とも」と読む文化

政敵を追い落とすと、祟りを食らうことがある。非業の死を遂げ、祟りを引き起こす魂を、平安時代あたりから怨霊と呼ぶようになった。 祟る怨霊をどうするか。名誉回復とか、お経の書写とかして、鎮魂する。菅原道真は怨霊となって、自分を大宰府に追いやった…

日本が清潔な理由、京野菜がブランド化した理由

京都〈千年の都〉の歴史 (岩波新書) 作者: 高橋昌明 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/09/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る 日本が清潔なのは、16世紀に人糞肥料ビジネスシステムが確立したからだ。 人糞肥料ビジネスシステムが…

2009年米国トヨタリコール大騒動の原因

不具合連鎖 作者: 日経BP社トヨタリコール問題取材班 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2010/03/18 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 51回 この商品を含むブログ (2件) を見る プロの交渉術。どんな場面でも絶対負けない28の最強ノウハウ 作者: 長野…

夫婦別姓を考えるモデル

夫婦別姓について考えるにあたり、姓にかかわる社会制度を三タイプ考える。 ①氏族本位制。②家本位制。③個人本位制。 氏族本位制とは、姓が氏族名のものをいう。家本位制とは、姓が家名のものをいう。個人本位制とは、姓が個人名のものをいう。 氏族とは、血…

朝鮮を見下す文化は和の文化が一因 『王権誕生』

王権誕生 (日本の歴史) 作者: 寺沢薫 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2000/12/05 メディア: 単行本 クリック: 7回 この商品を含むブログ (4件) を見る 筆者は、邪馬台国の成立を、明治維新になぞらえる。それは、薩長土肥連合で作られた明治政府と同様な、…

欧米人を鼻差別 『ヨーロッパ人相学』

ヨーロッパ人相学―顔が語る西洋文化史 作者: 浜本隆志,柏木治,森貴史 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2008/06/23 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 15回 この商品を含むブログ (5件) を見る どんな人相がどんな人格なのか。アリストテレスから現代に…

八紘一宇の原点 『大王から天皇へ』

大王から天皇へ 日本の歴史03 (講談社学術文庫) 作者: 熊谷公男 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/12/10 メディア: 文庫 クリック: 5回 この商品を含むブログ (11件) を見る 古墳時代に入って、5世紀末、ヤマトに変化があった。ヤマトの王は、中国の冊…

KARAは愛する文化 『大王から天皇へ』

大王から天皇へ 日本の歴史03 (講談社学術文庫) 作者: 熊谷公男 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/12/10 メディア: 文庫 クリック: 5回 この商品を含むブログ (11件) を見る 本書は、4世紀から7世紀にかけての日本の歴史を描く。ヤマト朝廷は、5世紀末…

よいとかよくないとかはややこしい

日本の植民地支配はよかった、というとボコボコにされるのか。 よいとかよくないとか言うには、その判定の基準点が必要だ。 例えば、他の西洋列強のやっていた植民地支配とか、あるいは道徳とか。道徳にも色々あって、劣った民族に文明をもたらす義務がある…

パラサイトはどっちが悪いのか 『大国主の神話』

大国主の神話 出雲神話と弥生時代の祭り 作者: 吉田敦彦 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2012/01/25 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 本書は、大国主神と少彦名神の謎に迫る。大国主とは、出雲の神様で、天孫が降りてくるまで…

なぜ日本は日露戦争後ダメになったのか 『幕末史』

幕末史 ちくま新書 作者: 佐々木克 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2014/11/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 攘夷とは何か。 幕末期、攘夷というタームは様々な意味で使われたという。排外行動。つまり外国人を切り捨てたりす…

日本のハロウィンは広まるか 『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 作者: 森岡毅 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2014/02/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る USJを、ファミリーを取り込み(第一段階)、遠方からも客を呼べるようにし…

南京大虐殺は酒池肉林 『殷』

殷 - 中国史最古の王朝 (中公新書) 作者: 落合淳思 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/01/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 史記とかに書かれている殷の歴史は、その時代が終わってかなりの年月が経った後に書かれたもので、…

なぜ有休消化が増えないのか 「産屋習俗にみるケガレ・共助・休養」

出産の民俗学・文化人類学 作者: 安井眞奈美 出版社/メーカー: 勉誠出版 発売日: 2014/05/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 妊娠すると退職を迫られるというのがニュースになった。妊娠は長らく血の穢れとされてきた。今はもうそんなことはな…

日本の美は様式美とする 『イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る』

イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書) 作者: デービッド・アトキンソン 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/10/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る ゴールドマンサックスと…

人間の本質を関数のように考える

人間の本質をf(x)と考える。 y=f(x)は、状況xにおいて、その人の振る舞いはyとなるということ。xは、その人のおかれた状況。yは、その状況下でのその人の振る舞い。 ちょっと前まで攻撃的な物言いをしていた人が、突然おとなしくなって、人が変わったよう…

どれだけ穢れがきらいなのか 『古事記』

新版 古事記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 中村啓信 出版社/メーカー: 角川学芸出版 発売日: 2009/09/25 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 10回 この商品を含むブログ (12件) を見る 神さまが活躍する古事記には、古き日本の文化が描かれている…

社会契約は現人神 『日本の神々』

日本の神々 (中公新書 (372)) 作者: 松前健 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 1974/09 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 古事記とか日本書紀には神話が描かれている。そういった書物に描かれている神話は、その書物を作った者の操作…

理解が妨げるもの

宗教学者が鸚鵡真理教を理解したいと言ったら、理解したいとは何事か!と非難されたとすると、理解の意味に齟齬が生じているのかもしれない。 理解には、単に知る、ということだけでなく、共感するとか賛同するとかいう意味合いまで含まれる。鸚鵡真理教を理…

職業に貴賤はあるか

まず、あるなしという事実の話なのか、あるべきか否かの話なのか。 「べし」の話なら、価値観の話。 事実の話だとすると、貴賤とはなにか。人の感覚の問題で、ある人が何かを想起した時に、貴の感覚が生じるものがその人にとって貴であり、賤の感覚が生じる…

象徴天皇制はいつできたのか 『神々の体系』

神々の体系 ──深層文化の試掘 中公新書 作者: 上山春平 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/11/08 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 古事記を天皇家権威向上目的の書としてみるのが津田左右吉だが、そうではなく藤原氏権威向上目的な…

レクサスは本気  『2014年版間違いだらけのクルマ選び』

2014年版間違いだらけのクルマ選び 作者: 徳大寺有恒,島下泰久 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2013/12/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 昨今の注目現象は、自動運転の技術が進んでるとか、世界レベルでダウンサイジングの流れが進…

豚なき世界 『古事記の起源』

古事記の起源―新しい古代像をもとめて (中公新書) 作者: 工藤隆 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2006/12 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 3回 この商品を含むブログ (10件) を見る 中国では、猪年ではなく豚年である。十二支の本家は中国だから…

クラリスのことば 『驚くべき日本語』

驚くべき日本語 (知のトレッキング叢書) 作者: ロジャー・パルバース,早川敦子 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2014/01/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (4件) を見る 日本語は世界語になるんじゃないか、と…

極東情勢と日本 『飛鳥の都』

飛鳥の都〈シリーズ 日本古代史 3〉 (岩波新書) 作者: 吉川真司 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/04/21 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (11件) を見る 本書は、7世紀の日本の動きを、国際情勢から捉える。 7世紀とは…

なぜ飲酒運転はよいのか

『古事記誕生』 他の国ではそうでもないらしいが、日本では酒に酔った上での粗相は大目に見られる。 昔からそのようだ。戦国時代に日本に来たルイス・フロイスは、西洋人は酒に酔うことは恥辱なのに、日本人は誇りにしよると書いた。 そして、それは、古事記…

なぜ日本人は新しいものがいいのか 『古事記誕生』

古事記誕生 (中公新書) 作者: 工藤隆 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2012/03/23 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 本書は、新しい日本像を求めて、古事記の神話を研究する。日本は、西洋的あるいは中国的な合理主義的思考をする文…

結婚しろはダメで働けはよいとする

結婚しろと言うのはセクハラになるからダメだという。 好き嫌いとか、快・不快とは別に、価値の多様性といったようなものから考える。 結婚しろがダメなのは、結婚しないという人生の選択肢を尊重すべきだからか。そういう価値観も尊重せよということか。 で…

男尊女卑の起源は仏教 『神道とは何か』

神道とは何か - 神と仏の日本史 (中公新書) 作者: 伊藤聡 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2012/04/24 メディア: 新書 クリック: 16回 この商品を含むブログ (7件) を見る 神道は、大昔の自然崇拝から、仏教が入ってきて神仏習合が起こり、明治維新ご…

狼男とは 『月の魔力』

月の魔力 作者: アーノルド・L.リーバー,Arnold L. Lieber,藤原正彦,藤原美子 出版社/メーカー: 東京書籍 発売日: 1996/10 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 60回 この商品を含むブログ (12件) を見る 月神話というものは、単純ではない。 月の女神は美…

ガリガリガリ君 『言える化』

言える化 ー「ガリガリ君」の赤城乳業が躍進する秘密 作者: 遠藤功 出版社/メーカー: 潮出版社 発売日: 2013/10/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 本書は、ガリガリ君で有名な赤城乳業を紹介する。赤城乳業は奇抜なことをする会社で、…

ノマドと中国とクールジャパン 『遊牧民から見た世界史』

遊牧民から見た世界史―民族も国境もこえて (日経ビジネス人文庫) 作者: 杉山正明 出版社/メーカー: 日本経済新聞社 発売日: 2003/01 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 64回 この商品を含むブログ (19件) を見る もう言わなくなっただろうか。ひところノマ…

トヨタがヨーロッパで勝つには

魂の経営 コダックがつぶれたのに、富士フイルムは生き残った。昨今、日本の家電メーカーがガタガタになり、日本企業のマネジメント能力が疑問視されている中、古森は、富士フイルムの商売替えを成功させた。なぜ富士フイルムは性交できたのか。それを知るに…

法人税減税の前に 『源泉徴収と年末調整』

源泉徴収と年末調整―納税者の意識を変えられるか (中公新書) 作者: 斎藤貴男 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1996/03 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (4件) を見る 日本では、1940年に源泉徴収制度が始まった。戦争に…

天皇が伏見の酒を旨くする 『士魂商才』

士魂商才 : 続・酒通入門 宇治田福時著 玉乃光を率いる筆者は、伝統文化としての日本酒を復興させようとしている。そのためには伝統文化を知る必要がある。日本の伝統文化なのだから、まず日本を愛する愛国心を持っていなければ、それがわかるはずもない。そ…

なぜ日本ではえらくなる程無能になるのか 『アーロン収容所』

アーロン収容所―西欧ヒューマニズムの限界 (中公新書 (3)) 作者: 会田雄次 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 1962/11 メディア: 新書 クリック: 14回 この商品を含むブログ (18件) を見る 筆者は、戦時に兵隊にとられ、ビルマで敗戦を迎え、戦勝国イギ…

記紀神話を超えて男尊女卑を超える

言霊とは何か - 古代日本人の信仰を読み解く (中公新書) 国生みの神話というものがある。伊邪那岐と伊邪那美とで日本を生んでいく話しだ。最初は、伊邪那美が、なんて立派な男なんでしょうと声をかけ、次に伊邪那岐が、なんて立派な女なんでしょうと声をかけ…