ynkby's blog

正しく考えるというのは難しい

最近、日朝外交がニュースになっていたが 『北朝鮮現代史』

北朝鮮現代史 (岩波新書) 作者: 和田春樹 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2012/04/21 メディア: 新書 クリック: 8回 この商品を含むブログ (7件) を見る 平岩俊司の『北朝鮮』が、北朝鮮が国際環境の変化にどう対応してきたかという視点なのに対し、本書…

宮崎駿はサン・シモン的ノスタルジー 『シトロエンの一世紀』

シトロエンの一世紀―革新性の追求作者: 武田隆出版社/メーカー: グランプリ出版発売日: 2013/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る シトロエンの特徴は、前衛・革新的な量販実用車にあるという。確かに、前衛的でエキセントリックなイメージ…

ルパン三世が人気あるのは 『出発点〔1979~1996〕』

出発点―1979~1996作者: 宮崎駿出版社/メーカー: スタジオジブリ発売日: 1996/08メディア: 単行本購入: 16人 クリック: 157回この商品を含むブログ (46件) を見る 本書は、宮崎駿がいろんなところに書いた文章や対談がたくさん載っている。宮崎駿研究者には必…

なぜ2002年ワールドカップは日韓共催になったのか 『北朝鮮』

北朝鮮――変貌を続ける独裁国家 (中公新書)作者: 平岩俊司出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/05/24メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る 本書は、日本が朝鮮半島から退去した後から、今年の四月頃までの北朝鮮を扱う。小国である北朝鮮…

なぜあそびが大事といくら言っても説得力がないのか 『古事記の宇宙』

古事記の宇宙(コスモス)―神と自然 (中公新書)作者: 千田稔出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/03/22メディア: 新書この商品を含むブログ (2件) を見る あそびについての評価は分かれている。まじめだけではだめで、潜在力を最大限発揮するには、例え…

カローラの原点回帰 『2013年版間違いだらけのクルマ選び』

2013年版 間違いだらけのクルマ選び作者: 徳大寺有恒,島下泰久,穂積和夫出版社/メーカー: 草思社発売日: 2012/12/12メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る 本書は、2011年12月に出たので、2011年のクルマ界の状…

なぜ日本でアニメが栄えたのか 『督促OL 修行日記』

督促OL 修行日記作者: 榎本まみ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/09/22メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 83回この商品を含むブログ (30件) を見る カードを使ったがカード会社にお金を払ってない人に電話をかけ、払っておくれと伝える。カード会社…

嘘をつかない嘘 『言語学の教室』

言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学 (中公新書)作者: 野矢茂樹,西村義樹出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/06/24メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る 新聞・雑誌が事件を伝えるとき、ある情報を書かなかったため、大きく印象がかわ…

弁慶 残業 OMOTENASHI 『日本倫理思想史』

日本倫理思想史(二) (岩波文庫)作者: 和辻哲郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/17メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見る 和辻哲郎は、日本に広まった倫理の一つとして、献身の道徳を挙げる。それが典型的に表…

私心の概念 『心を高める、経営を伸ばす』

心を高める、経営を伸ばす (PHP文庫)作者: 稲盛和夫出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2010/08/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 稲盛和夫の処女作だ。初版は89年だが、言っている中身は現在インタヴューとかに応えているものと変わらな…

覚えるか考えるか 『読書について』

読書について 他二篇 (岩波文庫)作者: ショウペンハウエル,Arthur Schopenhauer,斎藤忍随出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1983/07メディア: 文庫購入: 27人 クリック: 297回この商品を含むブログ (173件) を見る 読書は、他人の思索を追っかけてるだけであ…

前向きにあきらめる 『ぐるぐる思考よ、さようなら』

ぐるぐる思考よ、さようなら―気持ちがのびのびとする心のストレッチ作者: 野村総一郎出版社/メーカー: 文春ネスコ発売日: 2002/04メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 14回この商品を含むブログ (6件) を見る 本書は、解決策が得られない形で思考が固まって…

妻の地位が上がって離婚は減り、女性の地位が上がって離婚は増えた 『武家の女性』

武家の女性 (岩波文庫 青 162-1)作者: 山川菊栄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1983/04/16メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 33回この商品を含むブログ (16件) を見る 江戸時代の特に下級武士の生活が書かれている。筆者は婦人運動家として有名で、結婚…

九条を考えるために再軍備論の原点にもどってみる 『再軍備とナショナリズム』

再軍備とナショナリズム (講談社学術文庫)作者: 大嶽秀夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/12/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (13件) を見る 戦後間もない頃に再軍備は否定されてしまった。そして、再軍備派は軍国主義復…

JR、JP、TPP 『自由主義的改革の時代』

自由主義的改革の時代―1980年代前期の日本政治 (中公叢書)作者: 大嶽秀夫出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1994/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る もはや現代の政治を考えるのに保革対立という図式は使えなくなっているのだが、それ…

敗戦の原因は自動車  『世界自動車産業の興亡』

世界自動車産業の興亡 (講談社現代新書)作者: 下川浩一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1992/02メディア: 新書この商品を含むブログを見る アメリカと言えば物量作戦だ。これを可能にしたものはなんだろう。資源量だろうか。確かに日本は資源のない国で、戦…

三菱自動車という会社 『中古車がみるみる欲しくなる!』

中古車がみるみる欲しくなる!作者: テリー伊藤,清水草一出版社/メーカー: ロコモーションパブリッシング発売日: 2005/10/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (8件) を見る 本書は、2005年の中古車をめぐる2人のおしゃべりだ。…

避難の基準はQOLで 『放射線医が語る被ばくと発がんの真実』

放射線医が語る被ばくと発がんの真実 (ベスト新書)作者: 中川恵一出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2012/01/07メディア: 新書購入: 3人 クリック: 255回この商品を含むブログ (11件) を見る 東日本大震災で原発事故が起こった。本書は、その後の日本…

基礎研究は何の役に立つのかという人に創造性はない 『TLOとライセンス・アソシエイト』

TLOとライセンス・アソシエイト―新産業創生のキーマンたち作者: 渡部俊也,隅蔵康一出版社/メーカー: ビーケイシー発売日: 2002/04メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る 本書は、TLOが日本にできる過程を追っていく。TLOとは、技…

差別語の何に不快になるのか 『差別表現の検証』

差別表現の検証―マスメディアの現場から作者: 西尾秀和出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/02メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (2件) を見る 本書は、メディアの差別表現への対応状況についてどうあるべきか、そして、個々の表現につい…

かわいい化する日本 『間違えっぱなしのクルマ選び〈2005年版〉』

間違えっぱなしのクルマ選び〈2005年版〉作者: 清水草一,テリー伊藤出版社/メーカー: ロコモーションパブリッシング発売日: 2005/04/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る 本書は、著者らが独特の価…

「たらちね」は垂れ乳ではない 『古代日本の月信仰と再生思想』

[asin:486182205X:detail] 本書は、元来日本にあったのは太陽信仰ではなく月信仰だとし、日本の神話や文化を太陽信仰の観点から解釈しようとする者を太陽信仰至上主義と言って切って捨てる。 もともと海洋民族だったことからしても太陽よりも月なのだ。海の…

記紀神話を超える 『古墳時代の埋葬原理と親族構造』

古墳時代の埋葬原理と親族構造作者: 清家章出版社/メーカー: 大阪大学出版会発売日: 2010/01/15メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 日本の文化に興味を持つ者として、男尊女卑とか男系女系には関心が向いてしまう。 本書は、古墳の調査を通じて、当…

残虐の文化:南極物語、かわいそうな象、安楽死 『言葉でたたかう技術』

言葉でたたかう技術作者: 加藤 恭子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/12/07メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 9人 クリック: 67回この商品を含むブログ (15件) を見る 金のない中アメリカへ行き、メイドやらなんやらを続けながら勉強を続けたとい…

「自然」と「天然」をもっとうまく使いこなそう 『翻訳語成立事情』

翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189)作者: 柳父章出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1982/04/20メディア: 新書購入: 16人 クリック: 66回この商品を含むブログ (49件) を見る 本書は、翻訳語が織りなす悲喜劇を描く。「個人」、「社会」、「権利」など合計10…

中華思想のルーツは 『史記』

権力の構造 (史記)作者: 司馬遷,大石智良,丹羽隼兵出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1988/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 本書は、史記のうち、漢の統一後、高祖の跡継ぎ騒動から最後までを扱う。呂氏が権力を握った時代、呂氏が廃され文帝…

漢字は日本にこそ似つかわしい  『漢字』

漢字―生い立ちとその背景 (岩波新書)作者: 白川静出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1970/04/25メディア: 新書購入: 12人 クリック: 68回この商品を含むブログ (41件) を見る 日中関係がにぎわっているので、ひとつ漢字から日中の異同を考えてみよう。漢字は…

なぜ日本人は市場原理を嫌うのか 『福翁自伝』

新訂 福翁自伝 (岩波文庫)作者: 福沢諭吉,富田正文出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1978/10メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 95回この商品を含むブログ (120件) を見る 日本には反資本主義の精神が底流している。とするならば何が原因か、という問題であ…

「女子」の意味 『婦人・女性・おんな』

婦人・女性・おんな―女性史の問い (岩波新書)作者: 鹿野政直出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1989/02/20メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る 本書は、女性史を描くとともに、女性史という分野がどうあるべきかを考える。政治運動の歴史をメイ…

バイリンガルはどのように考えるのか 『ことばと思考』

ことばと思考 (岩波新書)作者: 今井むつみ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/10/21メディア: 新書購入: 22人 クリック: 114回この商品を含むブログ (40件) を見る ものを考えるとき、言葉で考えている。ということは、言葉がかわれば思考も変わるのか。…

日本型フェミニズムの正体 『不惑のフェミニズム』

不惑のフェミニズム (岩波現代文庫)作者: 上野千鶴子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/05/18メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 47回この商品を含むブログ (9件) を見る 本書は、著者が1980年代から今に至るまでに一般向けに書いた記事を集めた、戦い…

安倍晋三は何を考えているのか 『美しい国へ』

美しい国へ (文春新書)作者: 安倍晋三出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/07メディア: 新書購入: 2人 クリック: 113回この商品を含むブログ (278件) を見る だれが書いたか知らないが、安倍晋三が再登板したので読み直してみた。今注目されているのは、…

缶コーヒーはなぜ甘いのか 『缶コーヒー職人』

日本もそうだったが、途上国ではコーヒーは甘く、先進国化するにつれ苦くなるという話がある。確かにそうだと思っていたが、これを主張した所長サンが正月に日本に帰ってきて、缶コーヒーを飲み、日本のコーヒーも甘かったと仰天されている。外国暮らしが長…

反原発でない者はエコノミックアニマルか 『「エコノミックアニマル」は褒め言葉だった』

「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった―誤解と誤訳の近現代史 (新潮新書)(2004/09)多賀 敏行商品詳細を見る経済活動ばかりに明け暮れる日本人を揶揄する言葉に「エコノミック・アニマル」がある。 原発事故があったのに原発に反対しないなんて未だに日…

肌色人種社会で起きる青のブルー化 『日本語と外国語』

日本語と外国語 (岩波新書)(1990/01/22)鈴木 孝夫商品詳細を見る 本書は、日本語と外国語(英語、フランス語、ドイツ語など)を比較しつつ、外国語を理解するには、その文化と認識枠組みを知らなければならないということを述べる。色の例を挙げる。 色の範…

「自然エネルギー」について 老荘思想

世界の名著〈第4〉老子,荘子 (1968年)(1968)不明商品詳細を見る『世界の名著』はもう廃止された。(姿を変えて中央公論新社から出てる) このシリーズがすごいのは解説である。 この解説を集めて出版するのもよいのではないだろうか。 古くなったとはいえ、…

橋本省庁再編について 『日本政治の対立軸』

日本政治の対立軸―93年以降の政界再編の中で (中公新書)(1999/10)大嶽 秀夫商品詳細を見る打倒官僚の声は大きい。 橋下さんの維新もご多分に漏れず、官僚批判が激しい。 そこで、それにちなんで、橋本省庁再編を考える。橋本省庁再編はいまいち評判が芳しく…

初代皇祖神タカミムスヒ 『アマテラスの誕生』

アマテラスの誕生―古代王権の源流を探る (岩波新書)(2009/01/20)溝口 睦子商品詳細を見る アマテラスは二代目で、初代皇祖神はタカミムスヒだった。 タカミムスヒが皇祖神になったのは高句麗に戦で負けたからだ。 高句麗に立ち向かうため、天皇は国内体制の…