ynkby's blog

正しく考えるというのは難しい

フリクションから少ペーパー社会

 

カンブリア宮殿でパイロットのフリクションを扱っていた。60度以上になると無色透明になるインクを使い、ペンの頭についたラバーで消したい部分をこすって摩擦熱で消すボールペンだ。しかも、消しカスがでない分だけ鉛筆よりよい。否、少し出る。消しカスがゼロになってフリクションは完成といえるだろう。

 

最初、わからなかったのは芯の変え方だ。ボディーを回すのだった。ペン先を回すのかと思ったが回らず、芯は替えられないのかと思った。投資を回収するまでは替え芯を売らずに儲けてやろうとの企てかと。調べると、芯が一本126円、ペン本体は210円となっていた。どっちの方が儲けが大きいのだろうか。

 

本体を安く売っているといえばプリンタだ。プリンタはインクで儲ける。プリンタの替えインクは高い。数回買い替えるだけでプリンタ本体の値段を超えてしまう。プリンタ本体を安くして多く売って行き渡らせ、インクで儲けるのだ。

 

ペーパーレス社会がやってくるといわれながら、お手頃なプリンタの登場によって私の紙の消費量は増えた。長い文章をパソコンの画面で読むのは無理で、読みたいものいちいちプリントアウトした。パワーポイントなんかプリントアウトすると膨大な量になったりする。トヨタの前社長・渡辺捷昭は、新聞か雑誌のインタヴューで、パワポは紙の無駄、A4一枚にまとめろと言っていたように思う。

 

こういった状況も、iPadの登場でガラッと変わった。私もタブレットを買ってから、読むためにプリントアウトすることはなくなった。節約できたインク代はタブレットの値段をあっという間に超えた。実際iPadは紙の消費量を減らしているようだ。さすがにペーパーレスはないだろうが、少ペーパー社会といった感じになるのではないか。プリンタ業界のインクの売れ具合はどうなってるのだろう。

 

ところで、この消えるインクを使って、少ペーパー化がまた一つ進むのではないか。このインクを使ったコピー機とそのコピーした紙を白紙に戻す機械が開発されていた。事務で紙が使いまわせるようになったのだ。iPad出現に次ぐ、第二段の少ペーパー化要因になるにちがいない。のだろうか。