[ポイント図解]クレーム対応の基本がしっかり身につく本 (中経出版)
- 作者: 舟橋孝之
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: Kindle版
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「クレーム」を定義してないのが気になるが、気分を害していて、対応によっては激高され泥沼に陥りかねないものに焦点をあてている。ざっと、クレームを受けた側に責任のある場合、ない場合、わからない場合があり、クレームしてる側に悪巧みがある場合とない場合があるといえようか。
対応を説いている。悪巧みのある場合には毅然と断りましょうということになるが、基本的には、客の気持ちを静めることがまずやるべきことであると言う。規則よりも、理よりも、心情理解・共感である。この点で重要なが、お詫びであるとする。そして、「~してしまいまして、申し訳ございません」といったお詫びの言葉を練習して言い馴れましょうと言う。確かに、変な言い方では効果はないかもしれないし、逆に怒らしてしまうかもしれない。
そして、お詫びと謝罪は違うという。お詫びは、共感の気持ちをもって客と人間関係を作るためのもの、謝罪は非がある場合にするものであるという。お詫びは、非がなくてもするものなのだ。
とすると、「申し訳ございません」という言葉には、二つの意味があることになる。「お詫び」と「謝罪」。これが混乱の元である。謝罪会見とかで「お騒がせして申し訳ありません」とかいう場合があるが、これは「お詫び」なのかもしれない。これを見て、何でこんなことで謝るのか、と思ったとしたら、それは誤りかもしれない。
悪くもないのにすぐ謝るとか、事なかれ主義的にとりあえず誤って事を済まそうとしているとかいう前に、「お詫び」と「謝罪」の違いを理解しなければならない。「お詫び」している当人もわかってないかもしれないが。