ynkby's blog

正しく考えるというのは難しい

トヨタがヨーロッパで勝つには

魂の経営

コダックがつぶれたのに、富士フイルムは生き残った。昨今、日本の家電メーカーがガタガタになり、日本企業のマネジメント能力が疑問視されている中、古森は、富士フイルムの商売替えを成功させた。なぜ富士フイルムは性交できたのか。それを知るには、この人を知る必要があるかもしれない。

古森は、社長になる前、ヨーロッパへ派遣された。ヨーロッパでは、富士フイルムは、コダックの後塵を拝していた。コダックがシェア40%、富士フイルムは25%だった。ヨーロッパ進出以来30年、万年2位意識にどっぷりはまっていたという。コダックにはかなわない、無理する必要はない、と。

古森は、即座にブランド戦略、価格戦略を練り直し、トップセールスで売り歩いた。商品力では負けていないのに、ヨーロッパではコダックより安売りされていたりするのが我慢できなかった。社長になれと日本に呼び戻されたのは、そんな感じで、コダックの牙城を崩していっている最中だった。

日本の場合、リーダーの資質は、とかく現場に出ることが重視される。楠公も先陣を切って戦ったところが評価されていたりするので、やっぱりそれが大事なのだ。古森も、営業をやってきて、トップセールスもやったりするわけだから、楠公なのだ。日本人を率いるには現場のリーダーができないといけないにちがいない。

ところで、トヨタ富士フイルムと同じかもしれない。トヨタもヨーロッパではいまいちというのが評判だ。いろいろ言われている。ハイブリッドも高速メインのヨーロッパでは役に立たんとか。でもトヨタも実は、富士フイルムみたいにヨーロッパメーカーに勝てないと思っているだけかもしれない。古森がトヨタに現れたら、結構いけるかもしれない。