「御値段以上」かと思っていたが、「お、ねだん以上」だった。そんなニトリを作り上げた社長の半生が語られる。
そこには数々の失敗談が描かれている。75年に7人採用したが、スパルタでやったので、全員辞めたとか。営業部長に商品の横流しをされた挙句に、一大勢力を20人の社員中16人程の一大勢力を形成され、逆らったら会社をつぶすと脅されるようになったとか。スカウト組に実権を奪われ、余計な口を出さないようにと言われ、鬱になったとか。タイの現地法人の社員の半数が横流しに関与してたので、全員に退職金を払って解散となったとか。
数々の事態を克服しホームファニシングを打ち立ててきたニトリ社長だが、少年時代は学業も振るわず、いじめられていたらしい。家がヤミ米商売をしていたので、ヤミ屋、ヤミ屋とののしられる。トイレに呼びつけられて殴られる。登校中に長い竹ざおでずっとつつかれ続ける。キャッチボールと称し尻を的にボールをぶつけられる。自転車ごと川へ突き落とされ死にかける。
いじめ問題を見て、わしが子供のころはいじめなんかなかったという人もいるが、たまたまなかったか、気づかなかっただけにちがいない。いじめはちゃんとあったのだ。