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正しく考えるというのは難しい

反原発でない者はエコノミックアニマルか 『「エコノミックアニマル」は褒め言葉だった』


「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった―誤解と誤訳の近現代史 (新潮新書)「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった―誤解と誤訳の近現代史 (新潮新書)
(2004/09)
多賀 敏行

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経済活動ばかりに明け暮れる日本人を揶揄する言葉に「エコノミック・アニマル」がある。
原発事故があったのに原発に反対しないなんて未だに日本人はエコノミック・アニマルだ、という感じで使われる。
この言葉を発したのはパキスタンのブット外相らしいが、実はそのような意図ではなかったらしい。
アニマルには「才覚のある人」という意味もあるのだった。
つまり、エコノミック・アニマルで、日本人は経済的才覚のあるね、と言いたかったのだ。
同様に、ポリティカル・アニマルで政治的才のある者を表すという。
こちらは日本人ではなく、チャーチルに使うらしい。

とすると、原発に反対しないなんてエコノミック・アニマルだ、というのはおかしいことになる。
経済的な才覚のある人、となってしまう。
でも、たしかに、原発を使えと言っている人には経済学的知見を駆使している人が多い気がする。
やっぱり、原発に反対しない奴はエコノミック・アニマル、でいいようだ。