折口信夫全集 (20) 民族史観における他界観念・神道宗教化の意義―神道・国学論
- 作者: 折口信夫
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1996/10
- メディア: 単行本
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斎川とは、沐浴の川である。
「ゆかわ」と読むらしい。
「ゆ」とは、神聖な禊ぎの水のことで、熱い水のことではなかったようだ。
では、なぜ熱い水になったのか。
温泉だという。
自然に湧き出る温泉は、一番神聖な斎川水だということで、ここから、熱い水が「ゆ」と呼ばれるようになったらしい。
ということは、日本人が西洋人みたいにお風呂に石鹸を入れたりしないのは、湯につかるのは、洗浄のためではなく、禊ぎだからにちがいない。地域によっては、風呂に入ることを湯に入ると言ったりする。禊ぎである。
湯に石鹸を入れたりしたら、禊ぎにならないのではないか。泡がぶくぶくでぬるぬるしてるお湯に入っても、禊ぎというの気分にはならないし。
結論としては、湯川秀樹の「湯川」も、もともとは斎川だったのかもしれない。